TOPICS Vol.1
トピックス

英国住宅の魅力をもっと知りたい方にお薦めのコーナーです。
新築やリフォームのアイデアに、またはご自身のちょっとした豆知識としてご参考になさって下さい。



11回〜20回まではこちら→Click here.
第21回〜はこちら→Click here.

★第10回
「コッツウォルズの家の特徴」
コッツウォルズ地方の家々は非常に特徴的な共通点を持っているので誰が見ても一目瞭然です。
最大の特徴は、もちろんハチミツ色の石で建てられた外壁です。
素朴な石で積まれた家々は石の強度や特性からその形にも多くの共通点を持っています。
背の高い切妻面、その中央にある石のマリオンで仕切られた窓、急勾配の屋根、突き出した煙突などが主な特徴で、これらは全てハニーストーンで家を建てる際の知恵や工夫から発生したものなのです。
2階の壁や窓の途中から屋根が始まっている点も同様の理由によるものです。
それなのにどの特徴を取ってもまるで計算されたかのような愛らしさは素敵な偶然なのでしょうか?
★第9回
「コッツウォルズの魅力」
コッツウォルズ地方では、ほとんどの建物がハチミツ色の石により建てられています。
その光景が、まるで濃厚で芳醇なハチミツがとろけたかのようであることから、 ”ハチミツ色の村”として親しまれています。
「コッツウォルズ」の語源である「羊小屋のある丘」が示すように、この地方は13世紀〜14世紀に羊毛生産で繁栄し、裕福になった商人たちがハチミツ色の家々を建てたのです。
幸か不幸か、18世紀後半の産業革命で人々が都市へ移ると共に、この村は時代に取り残され、今も絵葉書のような、のどかな世界が広がっているというわけです。
有名なウィリアムモリスもこの地を愛し、彼のデザインの特徴である四季の草花モチーフを生み出しました。
今やこの美しいコッツウォルズ地方は、古きイギリスの代名詞として世界中の人々の憧れの地となっています。
★第8回
「ハチミツ色の石」
イギリスには、ハチミツ色の石の採れる地域があります。
イングランドのほぼ中央に位置するコッツウォルズ地方がその産出地域で、”ハチミツ色の村”として有名です。
現地では”コッツウォルドストーン”またはその色から”ハニーカラードストーン”とも呼ばれるこの石は石灰石の一種で、この地域でのみ採れる非常に珍しい石です。
世界でも最も魅力的だと言われるこの石は、意外にも、素朴で愛らしい田舎風の石です。
太陽の光をめいっぱい吸収したかのような濃厚なハチミツ色が、見る人を元気にしてくれるのです。
コッツウォルズの多くの石工達がこの石に魅了されたおかげで、カントリーサイドに良く似合う独自のスタイル(コッツウォルドスタイル)を発展させることができたそうです。
★第7回
「ガーデニングでのブリック」
外壁を彩るだけでなく、ブリックは外構の塀やアプローチの敷石、花壇としても非常に映えます。
落ち着いた色味と素朴な風合いが、周囲の土や植物と良く調和することはもちろん、その万能な使い道により、外構をトータルでデザインできる事が最大の魅力と言えるでしょう。
ここではちょっと個性的で素敵なガーデニング作りのヒントになるアイディアをご紹介致します。
例えば塀や花壇を積む際に、前回ご紹介した”イギリス積み”や”模様積み”を取り入れてみてはいかがでしょうか?
アプローチに敷く際のブリックの組み方にも、トラディショナルやヘリンボーンなど多くのバリエーションがあり、大小にカットしたブリックを放射状に敷き並べれば円形広場も作れます。
数色を混ぜて使えば表情豊かになるほか、さらにここでも幾何学模様などのパターンを取り入れても素敵です。
少し気合を入れて、DIYのガーデニングにチャレンジしてみてはいかがですか?

★第6回
「ブリックによる装飾バリエーション」
 イギリスでは、日本ではほとんど見ることの無い、ブリックによる装飾バリエーションが多く目に付きます。
まずその色。代表的な赤色の他にも、黄色やゴールド、こげ茶、グレー、黒まで非常に沢山の種類が見受けられます。
これらは単色で使われるだけでなく、隅石や帯の模様に使われたり、様々な幾何学模様を壁面に描くのに使用され、個々の建物を個性的に演出するのです。
ブリックの積み方による装飾も見逃せません。帯や軒飾りの替わりに、ブリックに凹凸を付けて模様積みすることで陰影有る装飾効果が生まれます。また、長手と小口を1段おきに見せる有名な”イギリス積み”はもともと頑丈な壁を作る為の手法でもありました。
 ブリックの住宅や塀をご計画中の方、是非応用して見て下さい。
 
★第5回
「ブリック建築の始まり」
イギリスにおいて、ブリック(レンガ)が本格的に使われるようになったのは15世紀ごろです。
ヨーロッパ大陸との貿易が盛んだったこの頃、帰路の船のバランスを取る為に積んで帰ってきたのがオランダのブリックでした。
その為、初期のブリックの建物はイングランドの東海岸に集中していましたが、幸運にもイギリスはブリックの材料となる質の良い粘土(ねんど)に恵まれていました。
高級で加工の手間のかかる石に比べ、整形されたブリックは施工を容易にするだけでなく、その色のバリエーションを生かした装飾効果も得られました。
また耐火材料であることから、ロンドンの大火災後は更にブリックが注目され、木造枠組の建物さえその表面をブリックで覆われるほど大流行したのです。
 
(東)(西)(北) ★第4回
「ハーフティンバーの様式」
木材の分布地域はその中央に石灰石の採れる地域を含んでいる為、3地域(東方・西方・北方)に分かれています。
この3地域におけるハーフティンバーは、デザイン等にそれぞれ多少の違いがあります。
東方型(上段左図)は間柱の間隔が狭く、筋交を表面に出さないのが特徴ですが、西方型(上段右図)の間柱は間隔が広く、更に階高の中間に横材が入る為、ティンバーは正方形の模様をを形成しています。
北方型(下段図)では、装飾性が重視され、ティンバーを利用した様々な模様が生まれました。
お好みのスタイルは見つかりましたか?
 
★第3回
「ハーフティンバーのデザイン」
ハーフティンバーの住宅は、羊毛で富を得た牧羊業者達が立派な家を望んだことから生まれました。
大工さんが彼らの為に駆使して建てたこの木造住宅の特徴の一つは、「ジェティ」と呼ばれる上階の床の大きく張り出した部分です。
ジェティには、
@床面積の増加
Aその下の軸組や漆喰の保護
B上階の重みにより安定・床の反りを防ぐ
C一階分の短い柱で済み経済的
D施工時の組立てが簡易かつ丈夫
などの長所があり、これを美しい彫刻等で飾って張り出すことが富の象徴でもありました。

★第2回

「イギリスの木造住宅(ハーフ・ティンバー)について」
 前回、材料と建物のスタイルの地域分布について簡単に触れましたが、今回は、その中の木造建築についてお話します。
イギリスでは木造建築のスタイルを、構造面からハーフ・ティンバー、又は色の対比からブラック・アンド・ホワイトと呼びます。
一般には前者が有名ですが、ハーフ・ティンバーと呼ばれる理由は、木造軸組とその間を埋める材とがほぼ半分づつだから、あるいは、軸組を構成する木材が丸太を半分に割ったものだから、とも言われています。
更には、上階(木造)と下階(ブリック等)で構造材が違うから、との説もあり、日本でも時々、1階部分がブリックで仕上られた例を見かけます。
これを良く「チューダースタイル」と呼ぶのは、チューダー朝時代に、オランダに近い地域の高級建築で、軸組の間をブリックで埋める方法が流行した為です。
 構法の発達に伴い、ハーフ・ティンバーはその表面を覆われてしまったこともあったそうですが、近年、伝統的な木造軸組を露出し、その美しさを再び甦らせようという動きが盛んになっているそうです。
イギリスらしいと思いませんか?


★第1回
「イギリスの建築材料について」

イギリスでは、その地域ごとに産出できる材料を上手に使って住宅が建てられてきました。
例えば、広大な森林のある地域ではハーフティンバーと呼ばれる木造の軸組み壁の住宅が建てられ、粘土の採れる地域ではこれを使ってレンガやタイルを製造しました。
石灰石と砂岩も大切な建築材料で、種類も多く、これらを使った組石造はもちろん、焼成した石灰に、砂と水を加えることによりモルタルや漆喰を作ることが出来ました。
古くからの家々が壊されることの少ないこの国では、材料の分布に対応した特徴ある街並みを、今でも見る事が出来ます。
ご興味のある方は、ガイドブック等で、是非一度チェックしてみて下さい。

株式会社コッツワールド
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