英国住宅が出来るまで
〜新築リポートPart20〜 |
第20回「完成、完成後」 |
ついにお引渡しです。
全館空調換気システムのご説明、保証書・鍵のお渡しとなります。
世田谷の閑静な住宅地に、スコットランドの家が生えました。
後日談ですが、ご友人のスコットランド人を招かれた際、
「パーフェクト!まさにスコットランドの家だ!」
とお褒めの言葉を戴いたそうです。
私たちも大変嬉しく思います♪
S様からお送り戴いた、夜のThe Highland Houseのお写真です。
「静寂な月夜に照らされたスコットランドの城」
雰囲気満点の素晴らしい完成度です。
S様のコメント
「完成して」
いよいよ完成して引渡しの運びとなったのはまだ寒い冬のことだった。
キリっとした空気の中に、スコットランドの家が生えている。
今日から、我が家だ。
赤みがかったサンドストーンの外壁。
角にはそれを包むようなアイボリーカラーのライムストーン。
お揃いのアイボリーカラーで縁取られた窓。
アイボリーカラーの煙突・・・。
玄関前のポーチにはヴィクトリアンタイル。
踏むのが勿体無いと思わせる優雅さだ。
職人さんの丁寧な仕事の賜物だ。
ポーチの先には厚いオークのドア。
これも、英国の職人さんが頑張ってくれた。
どんなカタログでも見たことがない柄を組んでくれた。
内開きのドアを開けると、
玄関ポーチと同じタイルが見事な玄関ホールを演出している。
タイルが描く円形の柄と呼応するように天井にはメダリオンが施され、
中央のガス灯時代に使われていたシェードからの明かりで模様が
浮き出ている。
壁紙はシックなグリーンの濃淡のストライプ、
それを天井との境で廻り縁が包む。
この廻り縁の彫刻もまた見事、
見上げる人には感嘆の息を漏らさせる。
一階にはバスルームと多目的の部屋が配されている。
バスルームは、洗面所とトイレとバスの3in1で、
壁面と猫脚のバスタブは渋いローズピンクで仕上げた。
コッツさんと塗装屋さんとで色を混ぜながら時間をかけて作った色だ。
水栓や壁のラックなどは全て金色で統一した。
思った以上に華のある空間に仕上がった。
アンティークの手摺りを付けた階段を2階へ行くと、仕切りのない空間に出る。
ダイニング、キッチン、そしてリビングだ。
いや、リビングというよりバー、だ。
アンティークのバーカウンターが真ん中にどんと置かれ、壁は古樽を再加工したオークの板で貼り、床はオークの床板をヘリンボーンに組み上げてある。
天窓からは優しく光が入っている。
この空間を考えるのにどれだけの時間と労力をかけたことか。
そしてどれだけ楽しかったことか。
完成までに色々考えることが多かった場所だけに、
出来上がりを見て感動すらする。
引っ越したら早々にスコッチ仲間にお披露目だ。
キッチン側は、コテの跡を少し残した漆喰の白壁に、梁のアクセントを施した
スタイルだ。
キッチンキャビネットと同じ色で統一した。
カウンタートップは天然の大理石を載せた。
ここも色を決めたり高さを決めたりと、
紆余曲折の後に完成した場所で、出来上がった姿を改めて見ると感慨深い。
二階をシックにしたぶん、3階の部屋は、
ひとつは薄いイエローの壁に薄い紫のドロップのついたシャンデリアをつけてやり、ベッド上には天蓋もつけた。
屋根の勾配の影響で屋根裏部屋のように見えて、楽しい雰囲気だ。
一階から三階までの全ての窓につけたカーテンも、各部屋の雰囲気を作る
重要な役割を担っている。
これを決めるのは時間をかけた。
カーテン生地、カーテンの形、カーテンポール、カーテンフックの組み合わせ・・・
だが出来上がりが素晴らしい!
家の外も中も、どの部屋にも、真剣に考え抜いた色々なものが詰まっている。
さら地の状態からよくここまで考えを形にしたと思う。
建売を見て回っていた頃が遠い昔だ。
あの頃家を見に行って、この家に住むのか?と考えた時に感じた違和感を
無視しないで良かった。
おかげで今、私だけのオリジナルの家が、私の入居を待っている。
あとは、住み続けることが最後の仕上げだ。
何年もして馴染んでくるのが楽しみだ。
※ご愛読?ありがとうございました。
今回まで提供しましたコメントは勿論ノンフィクションではございますが、
一人称で語っているキャラクターにつきましては架空の人物です。
実在の人物を誇張し、いくらか別のキャラクターを付け加えています。
楽しんで頂けたら幸いです。
〜今回の家作りに関わった全ての方に、感謝〜
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S様、またまた素敵なコメントをどうもありがとうございます。
当初から小説のような語り口調が魅力的で、引きこまれてしまいましたが、
最終回はまた特に楽しく読ませて戴きました♪
主(あるじ)の目線で、さかのぼっての回想も交えた巧みな描写に、隅々まで知っているはずの私たちまでも、ワクワクしたり、うっとりしながら、家中を想像して堪能させて戴きました。
楽しい小説を読み終えてしまった時のようなさびしい気分ですが、今まで本当に
どうも有難うございました!
そしてもちろん、今後とも末永くどうぞよろしくお願い致します!
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