英国住宅が出来るまで
〜新築リポート
Part7
第16回「外壁工事2」

ブリック貼り工事がスタートしました。
本物のブリックを特別にスライス加工してもらったもので、すこし古びた風合いの赤茶色のブリックを使用しています。
写真は煙突部分です。
煙突の途中から角度を変えてそびえ立たせるという小技を効かせています。
これはアーツアンドクラフツスタイルを意識してこだわった部分のひとつです。
後日目地材が入るとより一層ブリック積みらしさが増します。


玄関ポーチ部分です。梁材と梁材の間にブリックを貼りました。
こちらも小技を効かせ「ヘリンボーン柄」になっています。
イギリスでも実際にあるブリック積みの手法のひとつで、
装飾的な効果も生まれてぐっと素敵になりました。


ブリック貼りと同時進行で、メインの石灰系塗り壁工事もスタートしました。
最初から少し古びた印象にしたいとのU&Y様のリクエストにお応えし、
こちらの施工にもこだわりました。
「コテ跡は残さずに滑らかで自然な凹凸を付けて下さい。何度も塗りたくったようなぽってりした漆喰風に仕上て欲しいんです。」
と難しい要望を出したのですが、さすが職人さん、3回ほど試し塗りをして、
見事に表現して下さいました。
「コッツワールドさんが求めてるのはこんな感じでしょう?!」
「そう!そんな感じです!いいですねぇ。」
「普通よりもテクニックが必要だけど、雰囲気はわかったから任しといて!」
と頼もしく嬉しいご返答を戴きました。


もうじき完成です。
写真ではなかなか塗り壁の微妙な表情まではお伝えしにくいのが残念ですが、
希望通り、柔らかな表情の出た味わいある仕上がりになっています。


窓の上のブリックはアーチ型に積んでいるように仕上げました。
壁を厚くして窓を奥まらせ、よりイギリスの家らしい壁の厚みと、
ぽってり感・重厚感を演出しています。
窓の下にはハニーストーンで作ったウィンドウシルも付けました。
バタークリーム色に仕上がった塗り壁とも見事に調和しています。


数日後、Uが現場にいらっしゃいました。
大分素材感の出てきたお家をご覧になり、
「おお〜、いいですねぇ〜〜!」と嬉しそうにおっしゃって下さいました。
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